平成30年度第3回英語教育セミナー

 

平成30年度第3回英語教育セミナー・春季研修会

平成30年度第3回英語教育セミナーは全国英語教育学会・小学校英語教育学会・関東甲信越英語教育学会主催で2019年3月21日(木・祝)に明治学院大学白金キャンパス(東京都港区)にて行われます。

 

プログラム(PDF版)はこちらです。

日 時 2019年3月21日(木・祝) 9:50–17:00
会 場 明治学院大学 白金キャンパス(東京都港区白金台1-2-37)1255教室
主 催 全国英語教育学会・小学校英語教育学会・関東甲信越英語教育学会
申 込 http://www.kate-j.sakura.ne.jp/index.html

(2019年3月11日(月)までに関東甲信越英語教育学会(KATE)学会ウェブサイトからお申し込みください。できるだけ事前申込みをお願いいたします。)

参加費 会員無料,非会員2,000円,学部生・大学院生(非会員)500円
お問い合わせ先 中島 義和(関東甲信越英語教育学会 研修企画委員長/お茶の水女子大学附属中学校)
nakashima.yoshikazu[atmark]ocha.ac.jp
日 程
  • テーマ 「新学習指導要領の趣旨をいかすために」
  • 受付 9:30-9:50
  • 開会式  会長挨拶 9:50-10:00
  • 1. 講演 10:00-11:30
    • 「新学習指導要領をよりよく理解するための CEFR の基礎知識」
      講師 投野由紀夫先生(東京外国語大学大学院 教授)
  • 関東甲信越英語教育学会 臨時総会 11:35-11:55
  • 2. 授業実践報告(小学校) 13:00-14:10
    • 「子どもたちの気づきを大切にした英語指導を考える」
      発表者 物井尚子先生(千葉大学教育学部 准教授)
  • 3. 授業実践報告(中学校) 14:20-15:30
    • 「思考力を働かせる学習サイクルの構築―定型表現で終わらない[やり取り]の力を育成するために―」
      発表者 高島健治先生(浦安市立浦安中学校 教諭)
  • 4. 授業実践報告(高等学校) 15:40-16:50
    • 「英語授業改善に向けた取組―教師と生徒のやり取りと家庭学習の在り方に視点を当てて―」
      発表者 津久井貴之先生(お茶の水女子大学附属高等学校 教諭)
  • 閉会式 16:50-17:00
  • 懇親会  明治学院大学本館10階大会議室にて 17:00-19:00

要旨

1. 講演

「新学習指導要領をよりよく理解するための CEFR の基礎知識」

講師:投野由紀夫先生(東京外国語大学大学院 教授)

新学習指導要領の改訂ポイントを理解するためには、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)に対して背景知識があると納得がいくことが多いです。この講演では、CEFRの私なりの基本的な概念の説明と、改訂指導要領に特に影響を与えている部分を指導要領のキーワードとCEFRの能力記述の関係を具体的に検証することで明らかにしたいと思います。そのうえで、小中高の連携でのポイントや、どの程度の英語力をつければいいのかに対する全体像を把握することの重要性を指摘したいと思います。

 

2.授業実践報告(小学校)

「子どもたちの気づきを大切にした英語指導を考える」

発表者 物井尚子先生(千葉大学教育学部 准教授)

2020年の『小学校学習指導要領』の全面実施まで、あと1年を残すのみとなりました。小学3~6年生までの4年間に、何をどのように指導できるのかについて、千葉大学教育学部附属小学校での実践報告をいたします。「ことばの習得プロセスを踏まえた指導」「自分で考え、思いを表現する場の設定」「発達段階・学びの特性を考慮した活動づくり」をキーワードに、フロアの先生方と情報の共有、意見交換ができたらと考えております。

 

3.授業実践報告(中学校)

「思考力を働かせる学習サイクルの構築―定型表現で終わらない[やり取り]の力を育成するために―」

発表者 高島健治先生(浦安市立浦安中学校 教諭)

新学習指導要領で新設された「話すこと[やり取り]」の領域は、即興性というキーワードと共に指導の在り方が注目されています。定型表現や単語の羅列だけで行うやり取りから脱却し、本当に言いたいことを文の形で表現する力を育成するにはどうすればよいのでしょうか。また、やり取りの活動を通して生徒に文法の有用性を感じさせるにはどうすればよいのでしょうか。こうした疑問に対する答えとして、振り返りを大事にした学習サイクルを作成し、その効果を検証しました。

 

4.授業実践報告(高等学校)

「英語授業改善に向けた取組―教師と生徒のやり取りと家庭学習の在り方に視点を当てて―」

発表者 津久井貴之先生(お茶の水女子大学附属高等学校 教諭)

新学習指導要領に向けた取組や工夫が求められる今だからこそ、英語の授業や学習に関する本質的な指導や支援を見直したいと考えています。生徒同士の「やり取り」の前に、教師と生徒の「やり取り」を意味あるものにするにはどうしたらよいか。「主体的・自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度」を生徒たちが身に付けていくにはどうしたらよいか。日々授業で感じているこれらの課題に対する実践や試行錯誤を紹介させていただきます。