全国英語教育学会第50回大会記念特別号『英語教育学の今-実践と理論の統合-』を全文公開しました。
こちらより、ダウンロードが可能です。
英語教育学の諸相について体系的に学ぶことができる内容となっています。多くの方々に読んでいただけることを願っております。
なお、執筆者の所属は記念誌発行時点のものです。
全国英語教育学会第50回研究大会記念特別誌編集委員会
全国英語教育学会第50回大会記念特別号『英語教育学の今-実践と理論の統合-』を全文公開しました。
こちらより、ダウンロードが可能です。
英語教育学の諸相について体系的に学ぶことができる内容となっています。多くの方々に読んでいただけることを願っております。
なお、執筆者の所属は記念誌発行時点のものです。
全国英語教育学会第50回研究大会記念特別誌編集委員会
全国英語教育学会では学生支援の一環として,年次全国大会参加のための助成金の給付(抽選制),及び学生の大会参加者を対象とした大学生・大学院生フォーラムを行っております。第50回の埼玉研究大会での学生参加者を代表して,助成金を利用して大会に参加した学生の方に大会の様子をレポートしていただきました。ご興味を持たれた学生の方は,次年度以降の大会での参加助成金制度の利用やフォーラムへの参加を是非ご検討下さい。
8月9日・10日に獨協大学で開催された全国英語教育学会第50回記念埼玉研究大会に参加いたしました。第50回という節目の大会ということもあり、全国から多くの先生方や学生が集まり、多くの教育研究・教育実践が発表される大変活気ある場となっていました。「AIと共に学ぶ時代の英語教育―日本全国の教育現場からのケーススタディー」と題したシンポジウムでは、dog という単語を「単語だけで見る場合」と「写真と単語をセットで見る場合」とで脳波の動きに違いがあるという実験結果の紹介や、ELSA Speak のアプリの裏側でどのようにAIが働いているのかといった説明を聞くことができました。少しの工夫でも脳に変化が生じることに驚きましたし、最先端の技術を活用した実践に興味が沸きました。ただし、学会という場でもあったため、すべてを鵜呑みにするのではなく「本当にこれはどうなのか」と批判的思考を働かせながら聞くことができ、他大学の学生や先生方と議論を深め、生成AIや単語学習に関する理解をより深めることができました。また、普段は読書会でお世話になっている先生の博論の研究発表を聞くことができたことも大きな学びでした。その先生がどのようなテーマを研究対象として設定し、どのような方法で研究を進められているのかを知ることで、自分自身の研究の設計や進め方を考える上で多くの示唆を得ました。さらに、研究内容だけでなく発表の仕方や質疑応答のやり取りまでを観察する中で、もし自分が発表する立場だったらどのような質問を受けるのだろうかと想像しながら聞くことができました。普段の議論と学会での発表が結びついたことで、自身のテーマにも直結する学びが多く、非常に有意義な時間となりました。
今年も私は大学院生フォーラムに参加しました。昨年の大会でこのフォーラムに参加した際、出会った方にこの助成金制度について教えていただいたことが、今回の参加にもつながっています。今年はその方との再会もあり、また「研究者のワークとライフのバランス」についてリアルなお話を伺うことができ、自分の将来について考えを深める機会となりました。見えているゴールが遠すぎると「本当にこのまま進んで大丈夫なのか」と不安になることもありますが、同じ境遇にある仲間と語り合い、かつて同じ境遇を経験した方の講演を聞くことで、研究以外の面でも大きな安心感を得ることができました。
このように、発表や講演から得た知見だけでなく、交流を通じても多くの学びを得られました。研究そのものへの示唆はもちろん、研究生活を続けていく上での心構えや仲間とのつながりを再確認できたことは、今後に向けて大きな支えになると感じています。
最後に、今回の参加は助成金制度によるご支援のおかげで実現いたしました。交通費・宿泊費の負担が軽減され、安心して研究発表や交流に専念することができました。この制度が今後も広く学生に周知され、継続されることを願っております。本制度に関わるすべての皆様に、心より御礼申し上げます。
中京大学大学院 人文社会科学研究科 言語学専攻 修士課程2年 能登日向子
8月9日、10日の2日間にかけて、記念すべき第50回目の全国英語教育学会が埼玉県で開催されました。今回の学会は私にとって貴重な経験となり、研究に向かうための原動力となっていることを日々感じています。参加できたことを大変嬉しく思います。
2日間を通して、多くの発表を拝聴しました。私が焦点を当てて研究している文法に関する内容だけでなく、幅広い研究に触れたことで、自身の研究における新たな視点や課題意識を得ることができました。特に、文法知識の実態を把握するためのテストの在り方や工夫すべき点について発表を通して学ぶことができ、ぜひ今後の研究に活かしていきたいと考えています。また、発表を伺いながら考えを深める中で、自分の興味・関心がどこにあるのかも改めて明らかになったと感じています。多くの先生方から頂いた知見を、今後の研究や将来の授業実践に活かせるよう、さらに学びを深めていきたいと気持ちを新たにしました。
研究発表に加えて、大学生・大学院生フォーラムにも両日参加しました。北海道という土地柄もあり、これまで所属大学以外の学生、特に道外の学生との交流機会は限られていました。しかし初日のフォーラムを通して、全国の院生と研究や将来について率直に意見を交わすことができました。この経験は何物にも代えがたいものです。同世代の多くの学生が英語教育に真摯に向き合っていることを実感し、強く刺激を受け、自分も頑張ろうという気持ちにさせてもらいました。2日目のフォーラムでは、広島大学の山内先生からキャリアについて伺いました。その時々で仕事と生活のバランスを取りながら歩まれてきた姿から、自分自身のキャリアについて考えを深めるきっかけをいただきました。
全国英語教育学会への参加は今回が初めてでしたが、非常に有意義な経験となりました。来年は発表者として本学会に参加できるよう、日々の研究に励みたいと思います。最後に、大会運営に携わられたすべての方々、そして学生会員の研究大会参加助成金制度をご支援くださった学生支援部の皆様に深く感謝申し上げます。今回得た学びを糧に、研究と教育実践の両面で成長していくことができるよう努めます。
北海道教育大学教職大学院 1年 髙橋あさ美
全国英語教育学会が加盟する2つの連携団体から、シンポジウムなどのお知らせです。
■教育関連学会連絡協議会・公開シンポジウム
「大学における教員養成の未来―『グランドデザイン』をめぐって」
【日時】2024年3月9日(土)、14:30-17:00
【場所】オンラインZoomウェビナー
3月6日までに下記の申し込みフォームにお申込みいただいた方に参加方法をお知らせします。
【申込】要申込 (お申込みいただいた方に、3月7日ごろをめどに、参加方法URL等をメールでご案内いたします。)
参加申し込みURL:https://forms.gle/1oCM2hwdziT2xdri7
【詳細】こちらのURLをご覧ください。 http://www.jera.jp/20240124/
■教科教育学コンソーシアムからのお知らせ
1.第4回シンポジウムについて
「教科教育学研究のメソドロジー-私たちは何のために何をどのように研究しているか-」
【日時】2024年3月10日(日)13:30~16:30
【場所】一橋講堂第34会議場,オンライン配信あり,基調講演は日本語通訳あり
【申込】参加申し込みとチラシはこちらのURLをご覧ください。https://jcospa.org/symposium/
2.『教科教育学コンソーシアムジャーナル』第3巻一般論文投稿募集について
教科教育学の研究の深化・発展と,加盟学協会の学術交流を促進するために年1回論文集を発行します。
【締切】2024年4月30日(火)
【投稿方法】こちらのURLをご覧下さい。https://jcospa.org/journal/
全国英語教育学会では学生支援の一環として,年次全国大会参加のための助成金の給付(抽選制),及び学生の大会参加者を対象とした大学生・大学院生フォーラムを行っております。第48回の香川研究大会での学生参加者を代表して,助成金を利用して大会に参加した学生の方に大会の様子をレポートしていただきました。ご興味を持たれた学生の方は,次年度以降の大会での参加助成金制度の利用やフォーラムへの参加を是非ご検討下さい。
本大会は,私にとって対面形式の学会に参加する初めての機会となりました。2日間を通して,自由研究発表,各種フォーラムやシンポジウムといったプログラムに加え,懇親会やキャンパス内外での先生方や学生との交流からも大変多くの学びと刺激を得ました。
自由研究発表では,私自身も口頭発表を行いました。初めての学会発表で,進行に精一杯で余裕のない発表となったことを反省していますが,質疑応答では今後の研究に向け大変有益なコメントをいただきました。ご参加いただきました皆さまにはこの場を借りて感謝申し上げます。また,様々な分野で研究されている先生方の発表を拝聴しました。これまで積極的に触れることが無かった分野の発表にも参加し,研究における新たな視座を得るとともに,より一層勉学に励むモチベーションを高めました。
また,大学生・大学院生フォーラムは2日間を通して所属の様々な学部生,大学院生,現職の先生方と交流し,私自身のキャリアパスについて考えを深める貴重な時間となりました。特に近年はコロナ禍の影響で,英語教育という同じ興味を共有する仲間と出会うことが決して容易ではなかったと思います。こうした状況にあって,新たな仲間と親睦を深め互いの思いを共有することができ,私にとって大変有意義な経験となりました。このような場を設けてくださった先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。
僭越ながら,このレポートを読まれていて,本大会に参加されていない学生の方がいらっしゃいましたら,是非来年度の福岡研究大会に参加されてはいかがでしょうか。学会と聞くと,難解な用語が飛び交うのではないか,発表すると難しい質問を受けるのではないかと,つい参加を躊躇しがちではないでしょうか。私も学部生時代にこうした不安を抱いていたことは事実ですが,学部生として参加したオンラインの学会で研究の手法を学び,新たな着想を得たこともまた事実で,これは卒業論文の執筆に大いに役立ちました。また,質疑応答は新たな研究課題や方向性の認識につながります。そして何より対面形式の学会が復活しましたので,先に申し上げた通り先生方や学生との交流の機会も多くあります。
最後に,大会運営関係者の皆さま,学生会員の研究大会参加助成金制度でご対応いただきました学生支援部の皆さまに深く感謝申し上げます。来年度の福岡研究大会では内容を更に深化させた発表を行い,より多くの学びと出会いが得られることを期待しております。
(東京大学大学院総合文化研究科 言語情報科学専攻修士課程1年 高松龍)